厚生年金基金と厚生年金って何が違うの?



慎重な選択が必要

 

 

厚生年金基金制度の廃止の背景についてはお解かりいただけたかと思いますが、既に厚生年金基金を受給している人は、まずは代行部分の金額を把握しておきましょう。それは基金が解散しても、代行部分については国により保証されるからです。基金存続の場合は、もちろんこれまで通りに受給されます。

 

解散後に新しい制度へ移行する場合は、国から代行部分が支給され、基金部分は一時金として分配されるか、または新制度から支給されます。

 

現在の加入員の代行部分は、基金が代行割れになっていても、国が代わって支給してくれるので、一応影響はないことになります。ただ、基金独自の給付部分は、基金によっていろいろですが、最悪の場合は0円となることもあり得ます。とにかく自身の加入内容を確認しておくようにしましょう。

 

厚生年金基金を一時金として受け取る場合のメリットとデメリットについてもお話しておきましょう。それは今まで厚生年金基金に加入していた人が、転職などで脱退した場合があるからです。この場合は、一時金として支給を受けることができます。一時金を選択しないなら、企業年金連合会から、加入期間に応じた金額が年金として支給されます。

 

加入期間は3年以上10年未満というのが必要な要件です。一時金ならまとまった金額を受け取ることができるのがメリットですが、一時金を受け取った場合、厚生年金基金の受け取りはできなくなります。自分自身の貯蓄額、将来設計に応じて選択するようにしたいものです。

 

一時金の方が、金額が少なくなることも考えられます。厚生年金基金における注意点としては、受給するために申請が必須だという点が挙げられます。過去に加入していた期間を含めて、受給前に自分の加入期間をしっかり確認しておきましょう。そして、忘れずに申請をすることです。これで初めて受給が開始されます。